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上京物語 紹介(前編)

今日は、喜多川泰先生の「上京物語」を紹介します。

今回は、少し手法を変えて、前編、後編に分けて紹介していきます。

この本のテーマである「人生を素晴らしいものにする方法」は後編で紹介しますが、前編を読んでからの方が説得力が上がると思いますので、前編後編共に読んでいただければ嬉しいです。

それでは、上京物語の前半部分である「祐介の物語」の要約です。

 

祐介の物語

祐介は、大学を卒業し、人生のスタートラインに立った。

彼には夢があった。それは「いつか成功者と呼ばれる人になること」である。

しかし、そのために何をすれば良いのか分からないし、資金もない。

そこで彼は、「将来成功する方法を見つけるまでは、働いて生活費を稼ぎながら、会社を興すための資金を貯めよう」と考えた。

 

社会人になって3年が過ぎた。祐介は3年間誰よりも熱心に働いていたが、給料は他の同僚たちと同じ額だった。

祐介の同僚たちは実家暮らしが多かった。そのため、同じ給料をもらっていても、上京して一人暮らしをしている祐介と他の同僚たちとでは、暮らしぶりに大きな差があった。

とりわけ祐介がコンプレックスを持っていたのは、彼が車を持っていないことだった。

彼は検討の末、5年ローンを組んで憧れの車を購入した。

 

仕事を必死に頑張ってきた祐介は、社会人8年目にして社内で一目置かれる立場になっていた。それでも、実家暮らしをしている同僚たちと比べると暮らしぶりは悪く、貯金もようやく100万円を超えた程度しかなかった。

同僚の中には貯金額が1000万円を超えた人が少なからずおり、彼らは家を購入したり、会社を興したりしていた。後輩たちすら、祐介よりも良い暮らしぶりをしていた。他人を羨む日々が続いた。

しばらくして、祐介は社会人2年目から交際していた彼女にプロポーズをした。プロポーズのために50万円の指輪を購入した。

 

結婚後、妻と同居をはじめ、妻も会社を辞めずに働き続けたことで、2人で月15万円ほど貯蓄に回せるようになった。結婚して1年が経つ頃には貯金額は300万円程度になっていた。

その頃、2人は子供を授かった。祐介はこの時32歳だった。妻はギリギリまで仕事を続け、子供が生まれる頃には貯金額は400万円になっていた。

子供が産まれるのに際し、諸々の費用がかかったが、家族が1人増えた生活は、この上なく幸せなものだった。

ただ、収入源が祐介1人となったため、金銭的には苦しくなった。この頃、ようやく車のローンが終わった。

 

祐介は、子供の誕生をきっかけに、それまで以上に必死で働くようになった。頑張りに比例して地位、給料が上がっていった。

数年後、もう1人子供が産まれた。

生活様式が変わり、子供たちが成長するにつれて、今まで住んでいたアパートでは手狭に感じることが増えた。

 

祐介はその後も順調に収入を増やし、貯金額は600万円になった。600万円もあれば、小さな会社ぐらいなら始めることができる。しかし何をすべきかが思いつかない。

たまに良い案を思いついたと思っても、妻に意見を聞いたみると、祐介の考えていなかった観点から、その案の弱点を突かれてしまう。

昔会社を興した同僚の、経営がうまくいっていないという噂も聞こえてくる。

考えれば考えるほど、会社を興すことに消極的になっていった。

最終的に、祐介は600万円でローンを組み、マンションを買うことにした。いざマンションを買ってみると、ローンという重荷が彼をどんどん弱気にしていった。

 

祐介がマンションを購入して10年が経った。会社では社長が息子に社長職を譲り、前社長と親交の深かった祐介は微妙な立場に立つことになった。

祐介は今までの人生を思い出した。

若い頃は、いつか成功者になりたいと思っていたし、なる方法があると思っていた。そのために上京してきた。

しかし現在、人生を半分以上過ぎ、手に入れたのはマンションの1室だけである。

これが俺の人生だというのか。

 

 

 

以上が、前編の「祐介の物語」です。

祐介は、なぜ成功者になれなかったのでしょうか。その理由は全部で5つあり、全て後編で紹介しますが、出来れば後編を読む前にご自身で検討してみてください。

 

後編も読んでいただければ幸いです。ご清覧ありがとうございました。