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上京物語 紹介(後編)

今日は、上京物語の紹介(後編)です。

前編の物語で、祐介が成功できなかった理由は何だったのでしょうか。皆さんの考えた理由と一致しているか、見ていきましょう。

 

父からの手紙

大学生になり、上京のために新幹線に乗っている祐輔は、別れ際に父からもらったノートを読んでいた。そこに書かれていたのが「祐介の物語」だった。

祐介の人生は、上京する多くの人が陥ってしまう人生をモデルにして書いたらしい。

祐介もとい上京する多くの人は、5つの誤った常識の殻に囚われているために、成功できないのだと書かれている。

誤った5つの常識の殻は以下の通りである。

 

1.幸せは人との比較で決まる

本来、幸せの基準は自分自身で決めるものだが、多くの人は幸せの基準を他者との比較によって作り出している。

祐介をみると、暮らしぶりや貯金額を同僚や後輩と比べて、彼らよりも水準が低いことを不幸に感じている。

こうした「常識」を持っていると、他人が持っているものを追い求める人生を送ることになってしまう。

幸せに生きるためには、自分だけの価値観を持って、それに忠実に生きなければならない。

自分だけの価値観を持つ方法とは

①時間を投資する

②頭を鍛える

③心を鍛える

である。

(①については、「賢者の書」紹介記事の第6の賢者の教えで詳しく記載しているので、そちらをご覧ください。②③については、そのままの意味なので詳しい解説は省略しますが、気になった方は本を読んでみるのをおすすめします。)

 

2.今ある安定が将来まで続く

どんな会社であれ、絶対に安定しているという保証はどこにもないし、それは自分の健康、周囲の状況についても同じことである。

若いうちは、それほど会社をあてにしていない人も多い。

たとえば祐介の場合、若い頃は、やりたいことが見つかった時の資金を稼ぐために働くというスタンスであり、会社を「利用」していた。

しかし、歳を取り、大きな買い物をしたりローンを組んだりし、途端に会社の安定に依存するようになってしまう。

今ある安定が将来まで続くと考えていると、少しでも予想と違う自分に不利益なことが起こる度に「自分は安定した道を通っていたはずなのに、その出来事のせいで…」と考えることになる。そして、その道を安定させるために人生を使うことになってしまう。充実した人生を送るために安定を求めているにも関わらず、安定を求めて人生を浪費してしまっているのだから、これでは本末転倒である。

安定とは、何かを手に入れた時に得られるものでも、自分の力ではどうしようもないものに依存したときに得られるものでもない。

では、安定とは何か。

安定とは、自分の力で変えられることを、変えようと努力しているときに得られる心の状態をいう。

 

3.成功とはお金持ちになること

多くの人は、「お金」を基準に生きている。

お金の有無によってやるかやらないか、出来るか出来ないかを決めたり、お金をもらうために毎日働いたり、お金儲けがしたいから会社を興そうと考えたりする。

全ての行動が「お金」を中心に考えられていて、人生そのものが「お金」を中心に動いている。

これでは、「お金」に人生を使われているのと同じである。

成功=お金持ちになること、という考えが強ければ強いほど、「お金」を基準に生きていくことになり、「お金」に使われる人生を送ることになってしまう。

成功とはお金持ちになることではない。

成功したければ、成功=お金持ちになることという考えを捨てなければならない。

 

4.お金を稼げるものの中からやりたいことを選ぶ

「やりたいこと」とは、本来お金を払ってでも手に入れたいと思うことであり、お金を稼げるものの中からやりたいことを選ぶのは誤りである。

そうであるにもかかわらず、多くの人は、こうした誤った常識を持っている。学生に「将来は何をやりたい?」と聞く時、学生は「お金を稼げること」という縛りの中で回答するだろう。

また、「やりたいこと」というのは、急に思いつくようなものでもない。

「やりたいこと」とは、自分が時間をかけて真剣に取り組み、工夫を重ねた経験のあることの中からしか生まれてこないのである。

そのため、正しい「やりたいこと」の見つけたければ、自分のやりたいと思った方をお金を払ってでもやっていくことである。それを続けることによって自分の生きがいが見つかり、その時初めて、自分の人生を通じてやりたいことが生まれるのである。

 

5.失敗しないように生きる

若い頃の祐介が直面した壁は

①やりたいことがないこと

②資金がないこと

の2つだった。

これらの問題は、3と4の常識の殻を破ることで解決することができるだろう。

しかし、成功者になるためには、もう1つ重要なことがある。

それは、失敗を恐れずに挑戦する勇気を持っていることである。

多くの人は、失敗しないこと=成功と考えている。しかし実際は、成功している人ほど多くの失敗を経験している。

誰よりも成功している人は、成功率が飛び抜けて高いわけではなく、誰よりも挑戦しているのである。

それに対し、失敗の経験が少ない人はプライドが高くなり、「俺が失敗するわけにはいかない」と強く思うようになり、ますます挑戦する勇気を無くしていく。

そもそも「失敗」とは何か。

多くの人にとって「失敗」とは、望み通りの結果が手に入らないことを指す。反対に「成功」とは、望み通りの結果が手に入ることを指す。

では、全てにおいて望み通りの結果が出る人生こそが成功なのか。

そんな人生は、何の感動も感謝もないつまらないものだろう。

望み通りの結果が手に入らないこと、すなわち普通の人が失敗と呼んでいる出来事こそが、人生に感動や感謝、新しい出会いといった、幸せな人生を送る上で必要なもの全てを運んでくれる

真の「失敗」とは「何の挑戦もせずに一度しかない人生を終わってしまうこと」である。

挑戦することで得られる経験は、たとえ「失敗」に思えるようなことであっても、全てが自分の財産となる。

(この考え方は、「賢者の書」紹介記事の第1の賢者の教えで触れているので、そちらもぜひご覧ください。)

 

 

ここまで読んでみて、祐介、もとい多くの人々が成功できない理由が分かったことでしょう。

5つの常識の殻の外から自分を見つめ直し、

幸せの基準を自分自身で決めているか

安定志向になっていないか

お金が行動の基準になっていないか

やりたいことをどうやって見つかるか

失敗を恐れていないか

常に自分に問いかけながら、自らの人生を送ることで、充実した人生を送ることが出来るでしょう。

 

普段より長めの記事になりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。

このブログでは、今回のように、時々本の紹介をしているので、気になる本の紹介があれば読んでいただけると嬉しいです。

ご清覧ありがとうございました。