指を切った話
仕事を終えて買い物に行き、豚肉と長ネギともやしを買って帰った。
今日は鍋を作る。
まずは家にあった大根を銀杏の形に切った。
切った大根を鍋に入れ、買ってきた豚肉ともやしもそこに入れた。
水と鍋キューブを入れ、煮込み始めると共に包丁とまな板を洗った。
煮込み始めて5分ほどたったとき、長ネギを入れていないことに気づいた。なんてことだ。
包丁とまな板を再び引っ張り出し、長ネギを切り始めた。
サクサクと良い音で切れてくれる。新鮮な長ネギだったのだろう。
サク
サク
サク
ザクッ
親指を切ってしまった。幸い爪がうまいこと防御してくれたため傷は浅かったのだが、少し痛かった。急いで冷水で洗い、救急箱からばんそうこうを出して貼った。幸か不幸か、一人暮らしをしていて初めての救急箱使用である。
ここで私はあることに気がついた
包丁は危ない
ということだ。
何を当たり前のことを、と思うかもしれないが聞いてほしい。
多くの人は、包丁は危ないということを知っているだろう。
しかし一方で、はたしてどれだけの人が包丁を使うときにきちんと気をつけているだろうか。
今日、私はまだ部屋が大して暗くなっていないからといって、キッチンの電気をつけていなかった(ワンルームの部屋で、部屋の明かりがキッチンに届くため、明るさでいえば問題はなかった)。そのために、手元に少し影ができていた。
何年も前に買った切れ味の悪くなった包丁を使い続けてしまっていた。そのために何を切るときにも少し力を入れなければならず、今回も力を入れながら長ネギを切ってしまっていた。
多くの人は、包丁は危ないということを知識として知ってはいても、実際に気をつけてはいないのではないか。私と同じような油断をしているのではないか。
指を切り、身をもって体験して、初めて私は包丁は危ないということを知ることができた。この記事を読むことで、指を切る前に、包丁は危ないということに気づいてくれた人がいたら幸いである。
さて、失敗を経験しておいて生かさなければ、それは分かっていることにはならない。次の自炊までに新しい包丁を買うことに決めた。
最後にもう一度言っておこう。
包丁は危ない
ご清覧ありがとうございました。