まめもやしの成長を見守るブログ

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人生はワンチャンス! 紹介

友人が「ワンチャンある!」と言ったときには、「ニャー」と鳴き真似をし「ネコちゃんなら今おったで」と言うことにしています。

 

こんにちは、まめもやしです。

今日は水野敬也先生、長沼直樹先生著「人生はワンチャンス!」を紹介します。

いつもよりコンパクト目でご紹介します。

 

この本には、65匹の犬の写真が載っており、それぞれの犬が、人生における「大切なこと」を教えてくれます。そして、それをより理解するための偉人のエピソードと偉人の名言が載っています。

 

65個の教え、偉人のエピソードが載っているため、どの教えやエピソードが心に刺さるかは人それぞれだと思いますが、私は「独り占めはひとりぼっち」という教えの、マリ・キュリーのエピソードに感銘を受けたのでご紹介します。

 

ノーベル賞を2度受賞したマリ・キュリーはラジウムの発見者として知られています。

毎日大変な作業を4年間も続けてようやく0.1gのラジウムの精製に成功しました。

特許を申請すればお金持ちになれたところを、医療に役立つ情報を秘匿するのは「科学の精神に反する」公開しました。

 

私の想像に過ぎませんが、特許を出願しないことで得られた「自分の研究により多くの人々の命や健康を救うことが出来ているのだ」という実感は、特許を出願した場合にもらえていたお金よりも、はるかに彼女の心を充実させたのではないでしょうか。

また、仮に彼女が「ラジウムの精製方法で特許を取り、お金持ちになりたい」という思いで研究をしていたとすれば、ラジウムの精製に成功するのは難しかったのではないかと思います。自分の欲求だけで、成功するかも分からない大変な作業を毎日続けるのは難しいからです。

 

この本の内容では無いのですが、似たような話で、花王のシャンプーの話があります。

 

花王は「シャンプーとリンスの容器が紛らわしい」「洗髪時に見分けがつかない」という消費者の声から、どうしたら識別しやすい容器になるかの研究を始めます。

盲学校の訪問調査や、数々の試作品の検討等によって、ついに現在のようにボトルにきざみ(ボトル脇等に付いているギザギザ)を入れることを決定しました。

このとき、「きざみ入り容器」の実用新案を出願しますが、後に洗髪時に目を瞑る消費者や目の見えない消費者のことを思い、実用新案を取り下げ、業界全体でシャンプーボトルにきざみをいれるよう働きかけます。

そうして、今ではほとんどのシャンプーボトルにきざみが入っており、私たちは、目を瞑りながらでも容器を識別できるようになっています。

 

これも、自社だけが「きざみ入り容器」を使って分かりやすさを強みに他社よりも売上を伸ばしたり、「きざみ入り容器」の実用新案権を強みに他社とビジネス連携ができたと考えられます。

しかし、消費者のことを最優先に考え、実用新案を取り下げたことにより、日本に住んでいるほとんどの人がその恩恵を受けられています。

 

「独り占めをすると、心が貧しくなり、ひとりぼっちになってしまう。周りに分け与えると、心が豊かになり、幸せになれる。」ということを、この本と犬から教えてもらえました。

 

半分以上本に書かれていないことを書いてしまいましたが、この本では、こうした教えを残り64個も学ぶことができます。ワンちゃんたちも可愛すぎるので、気になった人はぜひ読んでみてください。

 

ご清覧ありがとうございました。