幸せジャンクション 紹介
名字あるある
川崎さん、あだ名がジャンクションになりがち
こんにちは、まめもやしです。
今日は、香住泰先生の「幸せジャンクション」を紹介します。
今日の記事の構成は以下のとおりです。
- あらすじ
- テーマ
- 感想
1.あらすじ
運送会社で働く浜浦(60歳男性、兵庫県在住)は、ある日突然勤務先の会社が倒産するという事態に見舞われ、退職金代わりにキャンピングカーを渡される。
キャンピングカーをもらった帰り道に、老婦人と若い女性の2人組と知り合い、後日、2人を東京まで乗せていくことになる。
過去の経験から他人に心を閉ざしていた浜浦だったが、偶然が重なり、人助けの旅が始まる。
2.テーマ
作者は、あとがきにてこの本のテーマを「何かのちょっとしたきっかけで、人生の方向が大きく変わってしまうことがある」ということだとしています。
表題も、高速道路などの分合流地点を指す「ジャンクション」を、これまで走ってきた道から進路を変更できる場所という意味で付けているそうです。
実際に作中では、キャンピングカーをもらったことや、たくさんの人との出会いなど、様々なきっかけがあり、人生が良い方向に大きく変わっていきます。
また、この本にはもう1つテーマがあると思っており、それは「人助けをすると気持ちが良い」ということです。
作中では、浜浦がたくさん人助けをしています。中には、別にしなくても良いと思うようなことまで助けていますが、その結果、登場人物全員が気持ちよく過ごせています。見ているこちらまで気持ちが良くなるほどです。
こうしたことがテーマとなる作品は、内容が説教臭くなることもありますが、この作品はそんなことは全くなく、心地よく読むことができます。
3.感想
この作品の特徴は、ワクワクとほっこりが同居していることです。
ワクワクに関して、まずはキャンピングカーというのが少年心をくすぐります。昨日の記事でも書きましたが、キャンピングカーの説明シーンでは、思わず内装やトイレ等の設備について調べてしまいました。
作中では、キャンピングカーに興味を持つ少年が出てくるのですが、私もこの少年と同じように目を輝かせていたことだと思います。
また、旅の要素があるのも魅力的でした。この作品では、浜浦のキャンピングカーが兵庫→東京→長野→京都→兵庫と移動します。各地で観光等をするわけではありませんが、移動中の風景等の描写が丁寧で、本当にドライブをしているかのように感じます。
私は運転はあまり得意ではないので、普段はドライブを積極的にはしようとしないのですが、読んだ後はとてもドライブがしたくなりました。
ほっこりに関して、登場人物のほとんどが性格の良い人であること、各ストーリーがハッピーエンドで終わることから、良い意味でハラハラドキドキといったことがなく、安心してほっこりとした気持ちで読むことができます。心温まる話が好きな人にはおすすめです。
以上、幸せジャンクションの紹介でした。興味が湧いて読んでくれる方がいれば幸いです。
ご清覧ありがとうございます。